時間が経ってしまったシミというのは、なかなか頑固で一筋縄では行かない事があります。
いちばん強力な漂白剤はハイターなどの「塩素系漂白剤」ですが、これでは強力すぎて色や柄の染料まで落ちてしまいます。
色柄物のシミは、中性洗剤と塩素系漂白剤の間を行く「酸素系漂白剤」を使って何とか落とすしかありません。
じつは「酸素系漂白剤」の使い方って、けっこうバラエティに富んでいるのです。
そこで、色柄物についてしまったガンコな古いシミを、生地をいたわりながら染み抜きする方法を紹介したいと思います。
目次
染み抜きをする前に・・・
シミが落とせるかどうかの前に、まずは自分で染み抜きができる物かどうかの判断をしなければなりません。
「洗濯表示」のチェック
色柄物を染み抜きする時は、まず「洗濯表示」をチェックしてください。
このマークが付いているものなら「酸素系漂白剤」を使って染み抜きする事ができます。
「色落ちテスト」をする
じつは「洗濯表示」が漂白剤OKになっていても、物によっては色落ちしてしまう可能性があります。
特に今回ご紹介する方法は、メーカーの指定する使い方をアレンジしたものもあるので、面倒でも、必ずテストをして下さいね。
テストの方法は、使用する洗剤の原液を目立たないところにつけ、5分後に白い布をあてて軽く押さえます。
それで白い布に色が付くようなら、家での染み抜きは諦めてプロに任せた方が安全です。
「酸素系漂白剤」の漂白レベル
「酸素系漂白剤」には、液体と粉末タイプがあります。
漂白力は粉末の方が強く、さらに粉末に液体を混ぜるともっと強くなるという裏技もあります。
液体 < 粉末 < 粉末+液体
シミの落ちにくさと、色落ちとのバランスを見ながら、徐々にレベルを上げていけば、限界までトライできると思います。
染み抜きの方法【液体タイプ】
まずは、液体の酸素系漂白剤を使って「染み抜き剤」を作ります。
容器に↓の3種類の材料を入れ、軽く混ぜれば出来上がりです。
『重曹』小さじ1
『食器用中性洗剤』3滴
そしてシミの下(裏側)に乾いたタオルを当て、歯ブラシに「染み抜き剤」をつけ、シミを優しくポンポンたたきます。
汚れが下のタオルに移ったら、少しづつズラしながらシミが消えるまで続けます。
丸洗いして、漂白剤を落とします。
染み抜きの方法【粉末タイプ】
粉末の酸素系漂白剤は、お湯を使います。
40℃のお湯に規定量の粉末の漂白剤を溶かし、30分くらい浸け置きします。
※生地が痛むので、2時間以上の浸け置きはNGです
最後に丸洗いして、漂白剤を落とします。
染み抜きの方法【粉末+液体】
粉末タイプでも落とせなかったシミには、奥の手を使います。
小皿などの容器に、粉末の漂白剤小さじ1/2に対して、液体の漂白剤40mlの割合で混ぜます。
歯ブラシで漂白剤をシミに塗り、15~20分くらい放置します。
丸洗いして、漂白剤を落とします。
市販の「しみ抜き剤」というのもある
ここまで頑張っても落とせなかったシミは、これ以上 深追いしない方が良いかもしれません・・・。
クリーニング店に出すか、他にも「時間が経ったシミ用」のしみ抜き剤というのもあります。