「トランス脂肪酸」が体に悪いという話はよく聞く話ですが、相変わらずスーパーにはこの油を含んだ食品がてんこ盛りだったりします。
マーガリンよりバターの方が体にいい油だという話はずいぶん昔に話題になり、それ以来はオリーブオイルやバターに切り替えて久しい感じです。
ところが「ココナッツオイル」が流行りだした頃からか、オリーブオイルやサラダ油も、じつは体に良くないという話が出始めました。
では結局、体にいい油って何なの?と混乱してしまいます。
トランス脂肪酸の油「危険視」派の主張
マーガリンが身体に悪い油という話は知っていましたが、その他の油については色々な説があって混乱していました。
こんな漠然とした疑問に、とことん答えてくれる本との出会いは大きかったと思います。
マーガリンの害は有名でも、じつは「サラダ油」の中にもトランス脂肪酸が入っているという話は、あまり知られていない気がします。
そして有害な油は、糖尿病やガン、うつや慢性疲労など、数え切れないような疾患の要因になっているという事も見逃せません。
欧米では厳しい制限があるのに、日本では今も野放しのままです。
他にも「マーガリンはプラスチックと分子一つしか差がない」
とか
「体にいいといわれるオリーブ油も『エキストラバージン・オリーブオイル』と表示されているものの大半はニセモノだった」
など、広く出回っている油には けっこう闇がある事を知らされました。
とはいえ脅すだけで終始せず、体にいい油や必要な油の取り方も分かったので、最終的にはホッとしています。
トランス脂肪酸の油「だいじょうぶ派」の主張
「サラダ油の健康への害は無い」という主張をされている人がいないか調べてみると、情報があるにはあったのですが、ちょっと説得力に欠けていたり、公的なデータの裏付けもありませんでした。
どうやら、これは噂レベルの事ではなさそうです。
農林水産省のHPにも注意の喚起が出ています。
トランス脂肪酸を多くとると、血液中のLDLコレステロールが増加し、HDLコレステロールが減少することが示されています。トランス脂肪酸を多くとりつづけると、冠動脈性心疾患のリスクを高める。
この根拠となっているのは「食事、栄養及び慢性疾患予防に関するWHO/FAO合同専門家会合」の報告書です。
つまり現状は、市場に出回る商品に規制はしないけど「個人が自己責任において注意せよ」という趣旨になっているのですね。
体にいい油、わたしの落とし所
マーガリンやショートニングは、使うのはもちろん、入っている加工食品も口にしない生活を送っています。
そして、料理に使う油はほとんど「ラード」です。
ごま油は「味付け」用で、非加熱のときにや仕上げ用に使い、バターはパン類に塗ったり風味付けに使う、という風に使い分けています。
かつてのように「油そのものが体に悪い」というような考え方はせず、お肉の脂身もふつうに食べます。
今は、油で迷ったり悩む事はほとんどありません。
加工食品をやめたのが原因かもしれませんが、極度の「油抜き」をしていた頃よりも、むしろ体調は良くなっている気がします。