最近「精製しすぎた塩が体に悪い」という話を、よく耳にします。
今までは特に「害のある物質」が含まれている訳ではないし
安い塩と高級な塩との値段があまりにも違うので、見ないようにしていた所があります(^_^;)
ところが最近、何がどう悪いのかというと成分を取り除きすぎる事で栄養学的に危険があるという事が分かってきたのです。
化学にはウトいので、今のところ
ミネラル分が失われた純粋の高い塩(食卓塩など)を摂取すると、体内に存在するミネラル分と結合して必要な栄養素が奪われる
ぐらいに理解しています。
ただ色々と調べてみると「食卓塩」と「あら塩」の違いには、成分の他に『製法』の種類もある事が分かってきました。
「イオン交換膜法」という化学的製法と「平釜炊き」や「天日干し」などの昔ながらの製法では、何やら大きな違いがありそうなのです。
でも、いわゆる「高級な塩」と「激安塩」との決定的な違いは曖昧で、結局どんな塩を選んだら良いのかよく分からず、混乱してきてしまいました。
食塩「危険視」派の主張
まずは「食塩が身体に悪い説」が凝縮されている、人気の書籍を紹介します。
この書籍を読む限りでは、減塩の弊害とからめて食塩の害が語られているのが特徴です。
それは減塩が定説になっている今の風潮に異議をとなえ、塩の摂取量よりも「塩のミネラルバランスが崩れている」のが問題だという文脈です。
著者が「糖分」の摂り過ぎで、血液中のナトリウムやカルシウムが慢性的に不足して体調を崩していたとき、自然塩を摂るようにしたら回復したというエピソードなどが紹介されています。
つまり塩によってミネラルを補ったという理屈だと思います。
どうやら、この自然塩というのがいわゆる「高級な塩」という事のようです。
そして他にも減塩による健康への害が紹介されていて、塩分そのものが悪なのではないという主張がなされています。
むしろ、ミネラル分を削ぎ落とした『塩化ナトリウム99%以上の精製された純度の高い塩』の使用をやめるべきである、という趣旨でした。
この理屈に叶う高級な塩の中でも、人気が高いのは【海の精】です。
食塩「だいじょうぶ派」の主張
「食塩」を認可しているという意味で、消費者庁や、公正取引委員会 認定の「食用塩公正取引協議会」のHPを参照してみました。
ここには、食塩のミネラル成分がいっさい無くても、身体に害があるような記述はありませんでした。
理屈的には、たぶん
塩は調味料として使用するもので、たいがいは食材と一緒に摂取する。
つまり食材にミネラル分が含まれている前提で、
必ずしも塩そのものに微量ミネラルが含まれる必要はない。
と解釈しました。
コレで十分だという事です(^_^;)
「塩だけを舐める」みたいな場合は、ちょっと別かもしれませんが・・・。
食塩か、高級塩か?わたしの落とし所
現状は、やっぱり高級塩にはなかなか手が届かない状況です。
でも とりえあず食塩はやめて、やや安価な「あら塩」を購入する事にしました。
製法としては「平釜炊き」「天日干し」のものを選んでいます。
化学的な製法で作ってから、ミネラルを添加しているようなものでは「何だかなあ」と思うので・・・。
昔ながらの製法で、ミネラル含有量を誇示しているような超高額な塩は、過剰な防衛のような気がするので避けています。
それよりも自分の体調をよく観察して、異常に喉が乾いたりするような摂り方を避けるなど「多すぎず少なすぎず」という量の調節で、健康への害を防いでいます。