有機野菜には「発がん性物質」が多く含まれているから、本当は危ないという話を聞いて驚いた事があります。
物質の名前は「亜硝酸窒素」というもので、あまり聞いたことがありません。
とはいえ、健康を気にして有機野菜を選んだら「発がん性物質」が入っていた・・・
では、ちょっと衝撃的すぎます。
この件に関しては公的な告知がされておらず、一種の「オカルト話」として放置されているのかもしれません。
筆者も、本で読んで始めて知りました。
ただ乳幼児が即死したという例もあるとかで、本当なら相当危ないですよね。
理屈的には、ざっくりとした理解ですが
有機栽培で使用される「堆肥」は完熟された堆肥ではない。
完熟していない堆肥で育成した作物には「亜硝酸窒素」という発がん性物質が含まれている。
という事だったと思います。
有機野菜「危険視」派の主張
「亜硝酸窒素」のリスクを知るキッカケになったのは、無農薬りんごで有名な木村さんの話でしたが、有機野菜の危険性がダイレクトにまとまっているのはこの著作だと思います。
ところが自分の認識は、だいぶ違っていたようです。
1.有機栽培では、未完熟の堆肥が使用されている
2.未完熟の堆肥を使用すると、作物の中に「硝酸態窒素」が残留する
3.「硝酸態窒素」を摂取すると体内で「亜硝酸態窒素」に変化する
4.「亜硝酸態窒素」がアミノ酸と反応して、発がん性物質を生成する
有害な物質が含まれているというよりは、段階を踏んで体に害を及ぼすというような話ですね。
そして硝酸性窒素は、農産物だけの話では済まないようです。
土壌に残ったものが雨に流されて地下水に染み出し、水質汚染の原因にもなっています。
飲料水の「硝酸性窒素」が多い地域では、胃ガンの発生率が高いという報告があるそうです。
そしてガンだけでなく、糖尿病を誘発する原因にもなるというから、数値によっては危険ですね。
有機野菜「だいじょうぶ派」の主張
野菜の硝酸態窒素の基準値は、現在の日本では定められていませんでした。
世界的にはEUのみが、野菜の硝酸態窒素の基準値を定めているようです。
ちなみに水道水には基準値が設定されていました。
●硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素 基準値:10mg/L以下
●亜硝酸態窒素 基準値:0.04mg/L以下
農林水産省では、硝酸態窒素を減らした野菜の栽培を推奨するのみに留まっています。
それでも、農林水産省の「食品安全に関するリスクプロファイルシート」というのに、野菜の硝酸性窒素 含有量を計測したデータが発表されていました。
これで見ると市販の野菜の平均値はわかりますが、個別のデータはわかりません。
というか、流通過程で検査は行っていないというのが現状ではないでしょうか。
(水道水の検査は行われているようです)
計測された数値をEUの基準値と照らしてみると、けっこう平均値がギリギリな感じでした。
中には、大きく超えているものも出回っているようです。
硝酸性窒素は、色の濃い葉物野菜に特に多く含まれています。
その危険を避けるには
●色が薄いものを選ぶ
●生で食べずに茹でる(湯がくことで硫酸性窒素の半分は流出する)
●旬の野菜を選ぶ(ハウス野菜の方が路地野菜に比べて肥料の量が多い)
有機野菜、わたしの落とし所
現状では、硝酸性窒素の事を気にしていたら、野菜を食べる事はできないような気がします。
有機野菜は、本当は欲しかったのですが購入していませんでした。
ちょっと価格的に無理があったので・・・。
でも今となっては、むしろ買えなくてラッキーだったのではないか?と思っています。
そして葉物野菜は、茹でるか漬物にして、サラダでは食べないようにしているぐらいでしょうか。
手に入るときは「自然栽培」のものを選んでいます。
最近は 食べチョク などの産直の通販サイトで「自然栽培」の野菜を扱っている農家さんに出会う事もできるようになりました。
すべて自然栽培にするのは無理でも「硝酸性窒素」の多い品目だけここで購入するのもアリかと思いました。