今年も、敬老の日がやってきましたね。
親も祖父母になると、贈り物はお花や記念品よりも、食事や食べ物の贈り物が好まれるように なってきた気がします。
そして甘党のお祖父ちゃんやお祖母ちゃんには、地方色豊かで思い出深い「伝統的な銘菓」などが喜ばれるかもしれません。
そこで全国地方別に、選りすぐりの特産・和菓子を紹介したいと思います。
目次
北海道地方の特産・和菓子
北海道といえば【白い恋人】とか【六花亭 マルセイバターサンド】などが思い浮かびますが、どちらかと言えば洋菓子が多いんですよね。
それでも素材には事欠かない土地柄なので、やっぱり北海道ならではの特産・和菓子もあるんですね。
北菓楼の【開拓おかき】は、おかきも丁寧な製法による美味しいものですが、それだけでなく北海道の各地の名産が味わえるところがポイントです。
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昆布・いか・秋鮭・帆立・甘エビなどの種類があって、おかきの中にそれぞれの「身」が入っているのが、何とも贅沢な気分になります。
やっぱり色々な種類が味わえる「セット」がおススメです。
そして わかさいも本舗【わかさいも】は、北海道を代表する銘菓として長いお菓子です。
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ネーミングとは裏腹に、芋ではなく北海道産の大福豆で作られた「白あん」です。
薄皮には卵醤油の風味、中身の白あんにはきざみ昆布が混ぜ込まれているという味わい深いもの。
「洞爺湖」を代表するお土産として有名で、味も製法も創業当時のままの懐かしい味です。
東北地方の特産・和菓子
東北土産といえば、萩の月【宮城県】や、かもめの玉子【岩手県】などの銘菓が豊富ですね。
中でも東北地方は米どころという事で、やっぱりモチモチの食感の良い和菓子がおススメです。
宮城県の甘仙堂【ゆべし】は、一度食べると癖になる独特な食感と風味が、全国的に親しまれています。
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上質なもち米「みやこがね」とくるみ、みず飴、醤油などを丁寧に蒸しあげて作られています。
そして青森県のヤマイいと福【くじら餅】は、知る人ぞ知るという感じの、ちょっとマニアックな銘菓です。
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ネーミングにギョッとする人もいるかもしれませんが、べつにクジラ肉のお菓子ではありません(^_^;)
江戸時代から続いている由緒ある和菓子で「ういろう」をモチモチにした感じの食感です。
うるち米ともち米で出来ていて、一番ポピュラーなのは砂糖醤油味です。
できたてはそのまま、固くなったら焼いて、夏場は冷たくするとまた別の美味しさがあります。
関東地方の特産・和菓子
関東といえば東京があり、全国から和菓子が集まってくるという事で、あまり特産品のイメージが沸きませんでした。
ところが東京都の銘菓は『下町』で育まれていました。
昔から根強い人気の舟和【芋ようかん】は、いまやデパ地下の顔といった存在ですね。
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特に芋ようかんといえば「舟和」といった風に、確固たるブランドが守られているせいか「東京・浅草」のイメージが強く定着されていると思います。
まるで芋そのものを食べているような風味で、手作りのような素朴な味わいが特徴です。
そして江戸時代に創業という伝統ある船橋屋【くず餅】は、美味しいだけでなく、じつはヘルシーなお菓子でした。
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くず餅は、小麦粉のでんぷん質を発酵させて作る和菓子で唯一の発酵食品だったのです。
さらに船橋屋のくず餅は、グルテンを取り除いた小麦澱粉のみを使用しているそうです。
くず餅はグルテンフリーで、かつ発酵食品だったのですね!
そして添加物を使用しないせいか、消費期限はわずか2日間です。
美味しいお菓子ほど、あまり日持ちしないものですよね。
中部地方の特産・和菓子
石川県には、城下町として歴史があり、日本三大和菓子処でもある「金沢」があります。
和菓子においては伝統と歴史を持ち、そして最先端を行く金沢なので、目移りしてしまい一つだけ選ぶのが難しい・・・。
ただ石川県の和菓子の特徴として、とにかくビジュアルが美しいという点があると思います。
そこで、一番インパクトの強かった、うら田の【加賀八幡 起上もなか】を紹介したいと思います。
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何とも味があってキュートなデザインが「孫」を彷彿とさせます(^_^;)
そして名産といえば外せない新潟県には、田中屋本店【笹団子】がありますね。
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お団子はお団子でも、笹とよもぎの香りのブレンドが贅沢な味わいです。
雪のこんもり積もった山々の風景が脳裏に浮かんできそうな、郷土の情緒たっぷりの銘菓です。
近畿地方の特産・和菓子
近畿の銘菓といえば、やはり京都土産の「生八ツ橋」が思い浮かびます。
ただ、あまりにも定番で手に入りやすいという事で、有り難みが薄いような気もしてしまいます(^_^;)
ここはやっぱり、京都らしく「豪華版」で行きたいものです。
京都府のくりや【金の実】は、厳選された大粒の国産栗をふっくらと炊き上げ、蜜に漬け込まれています。
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艶やかな輝きがまばゆい、贅沢な和菓子です。
一方で奈良県の千壽庵吉宗【わらび餅】は素朴な味わいですが、以外と「本物」はなかなか手に入りにくい逸品です。
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子供の頃から親しんだ人にとっては、とても懐かしい味と食感ではないかと思います。
中国地方の特産・和菓子
中国地方の有名和菓子といえば「もみじまんじゅう」が思い浮かびます。
ただメジャー過ぎて驚きに欠けるので、別の県に目を向けてみると、じつは島根県の松江は「日本三大菓子処」なのですね。
桂月堂【薄小倉】は、何とも美味しそうな粒あんです。
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桂月堂はなんと約二百年の伝統をもつという事で、ここの和菓子には「茶の湯文化」が凝縮されたような洗練を感じます。
そして岡山県の宗家 源 吉兆庵【粋甘粛】には、国産干柿がまるごとひとつ使用されています。
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さらに中には白あんがたっぷり詰まっていて、相当甘いのではないかと心配になります(^_^;)
ところが自然の甘みなので、じつはとても上品な味わいなのでご安心を。
柿の他にも果物のバラエティがあって、季節ごとに変化します。
凝縮された旬の果実を味わう事で、四季の移り変わりを楽めそうですね。
四国地方の特産・和菓子
四国地方の銘菓といえば、愛媛県の「一六タルト」が有名ですね。
ただ今回はご当地企画なので、もう少し突っ込んで通好みの銘菓を探っていきます!
徳島県の冨士屋【小男鹿(さおしか)】は、ビジュアル的には地味で渋い感じですが、味にこだわる人に人気があります。
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食感はカルカンやカステラに近いものの、山芋が入っているので もっとモチモチしています。
小豆の味、和三盆糖の上品な甘みが味わい深く、味にうるさい人や食通の人への贈答品として、強く支持されています。
そして香川県の志満秀【えびせんべい】も、この季節にしっくり行くと思います。
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「海老のすり身」を高温の鉄板でうすく焼き上げた軽い食感のお煎餅なので、お祖父ちゃんやお祖母ちゃんの歯でも大丈夫です。
海老の旨味が凝縮された「本物のえびせん」は、素朴で懐かしい昭和の味がします。
九州地方の特産・和菓子
九州の銘菓といえば「博多の女」が浮かぶ人は、けっこう九州通なのではないでしょうか。
そして長崎県のカステラは「カステラといえば文明堂」と言っていいくらい、ほとんど代名詞のようになっていますね。
ただ いくらブランドといえども、あそこまで普及してくると何やらチェーン店特有の大量生産感が・・・
同じカステラでも、地元をはじめ「口コミ」やレビューの評価の高い銘柄を選びたいものですが、異人堂【長崎カステラ】の評判が高いです。
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カステラは、お餅系やあんこでは重たいお祖父ちゃんお祖母ちゃんにおススメです。
食の好みも年齢ごとに変わったりもするので、要望を聞いてみても良いと思います。
そして熊本県の香梅【誉の陣太鼓は】は、1個が結構ガッツリしたお菓子です。
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餡の中におもちが入っているという「おはぎ」や「赤福」と同じ構造ではありますが、この陣太鼓は、もっと密度が凝縮している感じです。
他にはない個性があって、一度食べたらハマる味わいの割に全国的な「普及率」は低いので、贈られて嬉しい和菓子だと思います。
かつて九州にいたとか、お土産などで口にした事がある人にとっては、かなり懐かしい存在なのではないでしょうか。