ふだん自分では買って食べない人にとっては、突然カニをもらって、それが更に大量だったりすると、けっこう戸惑いますよね。
そしてカニに種類がある事くらいは知っていますが、それぞれ保存の仕方が違ったりするものかどうかも分かりません。
そこで今回は、カニの種類ごとに、それぞれの保存の仕方を紹介したいと思います。
生きたカニの場合
まずは生きたカニの場合ですが、生きている「活カニ」は、まずボイルしなければ保存はできません。
家庭用の冷凍庫では、生のカニを冷凍保存できる温度までは冷やせないからです。
そして結論からいうと、保存方法でカニの種類ごとに違いがあるのは「ボイルの仕方」の部分だけです。
茹でた後の冷蔵方法や冷凍方法、そして解凍方法については、どの種類のカニも同じ方法で大丈夫という事が分かりました。
そこで「カニの基本的な茹で方」と、それぞれ種類別で違うポイントを挙げておきますね。
カニの基本的な茹で方
まずはカニを、タワシを使って綺麗に水洗いします。
大きめの鍋に、カニ全体が浸かるくらいの塩水を用意します
沸騰したら、カニ味噌が流出しないよう甲羅が下を向くようにカニを入れて茹でます。
カニが浮かんでくるので、落とし蓋をするか、最初に関節部分を切っておきます。
生きたままボイルするときは、蟹が暴れたりハサミでケガをする事もあります。
大きな蟹はハサミを根元から落としておくか、しっかりフタが閉まる鍋を使うと良いです。
ズワイガニの茹で方
ズワイガニを茹でるときの塩分濃度は、4%くらい(水1リットルに対して、塩40g)です。
沸騰した塩水にカニを入れて、再度沸騰してから15~20分くらい茹でます。
タラバガニの茹で方
タラバガニは、茹でても蟹味噌が固まりません。
そのまま茹でてしまうと蟹味噌が身に流れて味を損なってしまうので、蟹味噌は先に取り出しておきます。
茹でるときの塩分濃度は4%です。
再度沸騰してからの茹で時間の目安は、以下の通りです。
2kg:18分間
3kg:20分間
4kg:25分間
毛ガニの茹で方
毛ガニは洗ったら、足が開かないように輪ゴムで留めておきます。。
そして蟹味噌が流れ出ないように「甲羅を下にして」茹でます。
塩分濃度は3.5~4%で、再度沸騰してからの茹で時間は15~20分くらいです。
花咲ガニの茹で方
花咲ガニは突起が多いので、軍手をして調理するなどの注意が必要です。
茹でるときの塩分濃度は4~5%くらい、再度沸騰してからの茹で時間は15~20分ていどです。
カニの保存方法
ボイルしたカニは、ラップで2重、3重に包み、ビニール袋に入れて保存します。
ラップがないときは、濡らしたキッチンペーパーや新聞紙でも大丈夫です。
姿のままなら、冷蔵庫で2日間、冷凍庫なら3日間くらいの保存期間です。
切った茹ガニは、冷蔵庫で3日間、冷凍庫で4日間程度です。
冷凍庫に保存する場合は水分が抜けないよう、ジッパー付きの保存袋に入れて空気を抜きます。
冷凍されている生ガニの場合は、全部解凍しないで食べる分だけ解凍します。
ラップや新聞紙で2重、3重に包んでビニール袋に入れて、冷凍庫で2、3週間は保存が可能です。
冷凍ガニを解凍する方法
カニの種類別に保存方法を紹介しましたが、解凍法は一律でOKです。
ただ種類によって「解凍にかかる時間」だけが違うので、ここだけ注意してください。
冷凍カニの解凍は、冷蔵庫や室温、流水などの方法がありますが、いちばんおススメなのは【氷水解凍】です。
2 冷凍ガニをビニール袋に入れて沈めます(中に水が入らないように)
3 カニが浮かないよう重石をします
4 途中、氷が溶けたら足したり、ビニール袋に氷の膜がついたら剥がします
5 甲羅や殻を指で押してみて、弾力を感じたら完了です
解凍時間は、だいたい500gのカニで3時間くらいが目安です。
種類別で、かかる時間の目安も違ってきます。
タラバガニ(姿):5時間
タラバガニ(脚):4時間
ズワイガニ(姿):4時間
ズワイガニ(脚):3時間
毛ガニ :3時間